これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ペリオスチンは2型炎症経路の下流で炎症とかゆみの異なるモジュールを活性化する

Nunomura S;...;Izuhara K.(2022.12, Cell Rep.)[Periostin activates distinct modules of inflammation and itching downstream of the type 2 inflammation pathway.]

 

理由

日経に載ってて気になったので

 

概要

アトピー性皮膚炎(AD)は繰り返す痒みを伴う慢性再発性皮膚疾患である。2型炎症はアレルギー性皮膚炎において優勢であるが、非2型炎症は2型炎症とどのように共存するのか、また2型炎症がどのように痒みを引き起こすのかは十分には理解されていない。我々は最近ADのマウスモデルであるFADSマウスを確立した。FADSマウスにおいて、2型炎症の下流分子であるペリオスチンの遺伝子破壊や薬理学的阻害は、角化細胞におけるNF-κB活性化を抑制し、これが促進された2型炎症を制御することなく湿疹や表皮過形成、好中球の浸潤を下方制御する。さらにペリオスチンの抑制は、痒みによる掻破行動の減少に従って、表面の脊髄後角ニューロンの自発的な発火を阻害する。これらを合わせると、ペリオスチンは2型炎症とNF-κB調節性炎症を結びつけ、アレルギー性皮膚炎における痒みを促進する。このことから、ペリオスチンはADの有望な治療標的であることが示唆される。

 

雑記

自分が痒みに苦しみ続けて28年、ようやく治療標的が見つかったか