これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

濾胞性リンパ腫からびまん性大細胞型B細胞リンパ腫への転換の最初の徴候としての皮膚の環状病変

Palacios-Álvarez I;...;Fernández-López E.(2015.9, Indian J Dermatol Venereol Leprol.)[Cutaneous annular lesions as the first sign of transformation of follicular lymphoma into diffuse large B-cell lymphoma.]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、多様な臨床・病理・遺伝特徴を示す非ホジキンリンパ腫の一般的なサブタイプである。80歳の女性がステージIV-X-A(アン・アーバー分類)の低段階の全身性濾胞性リンパ腫(FL)と診断された。診断4ヶ月後、彼女は腹部、腕そして首に遠心性の拡大を示す、非対称な硬化性環状紅斑丘疹を示した。生検から、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に由来する真皮浸潤が明らかになった。フローサイトメトリーによる軽鎖制限を行った。免疫グロブリンG重鎖の可変で多様な関連遺伝子を複製した。その結果、初期の濾胞性リンパ腫と皮膚浸潤の両方で同じパターンが明らかになった。t(14;18)の転座を両方のサンプルに行った。これらの知見に基づいて、濾胞性リンパ腫からびまん性大細胞型B細胞リンパ腫への転換と診断した。初期の皮膚のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、菌状息肉腫そして慢性の若年性骨髄性白血病の皮膚浸潤のような他の血球系障害は環状皮疹を示しうるが、全身性の非ホジキンリンパ腫による皮膚浸潤の所見としてのこれらの先行報告は見つけることができなかった。

 

印象的な図

Figure 2 腹部と腕に現れる環状紅斑と拡大成長を示す硬化性エリテマトーデスと紫斑、左上のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の皮膚浸潤

 

雑記

脚を組む癖を矯正中です

じんましん様皮膚炎の定義:真皮の過感受性反応パターンのサブセット

Kossard S;...;Wilkinson B. (2006.1, Arch Dermatol.)[Defining urticarial dermatitis: a subset of dermal hypersensitivity reaction pattern.]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

背景 

じんましん様皮膚炎とは、真皮の過感受性としてよく病理学者によって診断される反応パターンのサブセットに使われる有効な言葉である。この言葉は一般に使われるものではなく、これが臨床的に関係するのかどうかを決定する定義が必要である。

目的

じんましん様皮膚炎を定義し、他のじんましん反応パターンと区別すること。そして、じんましん様皮膚炎の生検所見と合う臨床現場を皮膚科学者が認識できる頻度を纏める。

設計

じんましん様皮膚炎の臨床的もしくは組織的診断の後ろ向き研究。190報の先行研究における診断用語としてじんましん様皮膚炎を用いるセンターで厳密な組織学的基準を適応した。

設定

オーストラリアのシドニーにおける皮膚科新良で報告されている専門治療の皮膚病理サービス

主な結果の測定

じんましん様皮膚炎と他の診断の、臨床診断と組織診断の相関を解析した。前駆的な水疱性天疱瘡を除外するためにこの検査が指示されたじんましん様皮膚炎の患者の一部を対象に、水疱性天疱瘡に対する免疫蛍光検査の陽性頻度を調べた。

結果

148名の患者において、少なくとも1つの生検結果でじんましん様皮膚炎が組織学的な診断であった。そして、49人(33.1%)の患者で暫定臨床診断と合っていた。21人の患者では、蕁麻疹皮膚炎が唯一の診断であった。主な別の臨床診断は、初期水疱性天然痘や疱疹状皮膚炎(47人31.8%)、皮膚炎(39人26.4%)、薬剤反応(35人23.6%)、じんましん様血管炎(24人16.2%)そして、じんましん(12人8.1%)である。じんましん様皮膚炎の臨床診断を受けた91人において、少なくとも1つの生検結果で組織学的な診断が49人(53.8%)の患者と合っていた。他の組織診断には、皮膚炎(21人23.1%)、丘疹性蕁麻疹(12人13.2%)、薬剤反応(6人6.6%)そしてじんましん(3人3.3%)が含まれる。38の水疱性類天疱瘡の前駆症状の直接的な免疫蛍光結果とじんましん様皮膚炎の生検知見をまとめることで、3つの陽性結果だけが判明した(7.9%)

結論

じんましん様皮膚炎は、真皮の過感受性反応パターンのサブセットに対する有用な組織学的、臨床的用語であるように見える。その臨床所見は特定のものに限定されないが、湿疹や薬剤反応はよくある臨床関連性のようである。そして患者のサブセットにおいて、じんましん様皮膚炎は認識可能な反応パターンとして残っている。免疫蛍光の知見はよく陰性であるため、好酸球性海綿状態のないじんましん様皮膚炎は、水疱性類天疱瘡の信頼できる指標ではない。

 

印象的な図

Fig2. 蕁麻疹様皮膚炎

 

雑記

今日はぼんやりした日

環状皮膚皮疹のある新生児

Vega V;...;Bhatta S.(2020.7, Cureus.)[A Neonate With Annular Cutaneous Lesions.]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

新生児エリテマトーデスは、幅広い臨床所見のスペクトラムを持つ稀な疾病である。この疾病は皮膚や心臓、肝臓、そして骨髄を含む複数のシステムに影響しうる。よって、その異なる所見を認識することは、診断を行うために重要である。新生児ループスと診断された新生児の症例を説明する。この症例は、足の裏に症状を示すエリテマトーデスの急性的な開始を示す。患者の母親は健康で病歴や家族歴は無かった。

 

雑記

セミの声で起きる朝

生物のパターン形成と頑健性問題のチューリングモデル

Philip K. Maini;...;S. Seirin Lee(2012.2, Interface Focus)[Turing's model for biological pattern formation and the robustness problem]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

発生生物学における基本的な疑問の一つは、ほとんど均一な受精卵から自然に見られる幅広いパターンや構造が、どのように現れるのか、である。特に、大量のノイズ源に晒されるにも関わらず生物系が頑健性を維持するメカニズムは疑問に覆われている。生物学的な不均一性のもっともらしい理論モデルを仮定することは困難なだけでなく、頑健性を生み出す問題によってさらに複雑である。すなわち、一度パターンを生み出すことができても、ドメインへの摂動や反応時間スケール、境界条件などに対してこのパターンが一貫して再現可能をどのように確証するかは複雑である。この論文では、チューリング理論の基本特性を纏めるだけでなく、生物系のモデルとして利用する成功と危険性に焦点を当て、この領域において現れている発展を議論する。

 

雑記

生活習慣の改善傾向が見られる

心房と心室の繊維化:心臓組織における螺旋波の計算機シミュレーション

Serdar Göktepe;..;· Ellen Kuh(2009.10, Arch Appl Mech)[Atrial and ventricular fibrillation: computational simulation of spiral waves in cardiac tissue]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

この論文では、心臓電気生理学の計算機シミュレーションの新しい効率的な有限要素法技術を提案する。速い活動電位変数と遅い回復変数を通じて特徴化される2パラメーターモデルを用いる。前者は、新しいノードの自由度としてグローバルに導入した一方で、後者は統合点レベルの内部変数としてローカルに扱われる。この特定の離散化は、かなり効果的かつ高度にモジュール化している。なぜなら、異なる心臓の細胞モデルは統合点レベルでの少数の局所的な修正のみを通じて直接的に組み込まれうる。この論文では、心筋細胞のAliev–Panfilovモデルの観点でアルゴリズムを説明する。無条件の安定性を確認するために、後退オイラー法を用いて活動電位と回復変数の両方の時間発展方程式を離散化する。頑健性を増し、最適な二次収束を保証するために、反復型Newton–Raphson法を提案して、興奮の問題の弱い形の一致する線形化を説明する。提案したアルゴリズムを、心房と心室の繊維化における新不整脈に特徴的な再入可能な螺旋と移動する波の2,3次元の例の方法で示す。

 

印象的な図

Fig6. 心臓上の螺旋波シミュレーション

 

雑記

なむー

ジェスナーのリンパ球性皮膚浸潤とエリテマトーデスの組織-臨床特徴の比較:46症例の多施設共同研究

Rémy-Leroux V;...;Bernard P. (2008.2, J Am Acad Dermatol. )[Comparison of histopathologic-clinical characteristics of Jessner's lymphocytic infiltration of the skin and lupus erythematosus tumidus: Multicenter study of 46 cases.]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

目的

ジェスナーのリンパ球性皮膚浸潤(JLIS)とエリテマトーデス(LET)を区別できる基準を特定することを目的とする。

方法

JLISとLETの患者の後ろ向き、多施設解析で以下の特徴を記録した:臨床特徴(皮疹の数、サイズ、種類、位置;光感受性;皮膚外の兆候)、組織学知見、光線検査、ループス血清、治療そして結果。可能な組織切片は、あらかじめ設定されたグリッドを用いて、初期診断を盲検化して検討した。

結果

JLIS患者(女性15人、男性17人、平均年齢35歳)とLET患者(女性13人、男性1人、平均年齢31歳))由来の単変量解析から、以下の有意な(P<0.05)違いが見られた。 JLISでは背中に病変が多く、環状病変が多いのに対し、LETでは女性が多く、顔に病変が多く、局面が多く見られます。特に紫外線Bの光線検査はJLIS患者の26人中18人とLST患者の4人すべてで皮疹を誘導した。盲検組織検査(33サンプル)では、LETにおけるわずかな表皮萎縮と表皮真皮連結店での局所的な肥厚そして血管周囲のリンパ球浸潤の少なさのみが分かった。病理組織特徴で再分類した2つのグループ(18LETと11JLIS)は、わずかな臨床所見の違い(LETでは鼻梁の皮疹が多く、JLISでは環状紅斑が多い)しか示されなかった。

問題点

研究の後ろ向き的特徴が問題点である

結論

この集団におけるJLISとLETは、相違点よりも類似点を多く示したことから、これら2つの存在を覆う連続的なスペクトラムが示唆される。

 

印象的な図
Fig 1. 典型的なジェスナーのリンパ球性皮膚浸潤:背中に複数の円弧上の紅斑

 

雑記

書いてる途中でPCが熱暴走して終わったかと思った

ブプロピオン誘導性の亜急性皮膚ループス

Cassis TB, Callen JP. (2005.11, Australas J Dermatol.)[Bupropion-induced subacute cutaneous lupus erythematosus.]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

亜急性皮膚ループスは、特異な免疫的・組織的特徴を持つ皮膚ループスのサブセットである。薬剤誘導性の亜急性皮膚ループスを持つことが分かった患者の最初の系列は、ヒドロクロロチアジドに起因する。それ以降いくつかの他の薬剤が、亜急性皮膚ループスの誘導に関与しているとされている。44歳の女性は、胸にやや掻痒性の光感受性の紅斑の9週間の病歴を示す。皮膚の発症の一か月前に軽度のうつ病のためにブプロピオンの投与を開始した。後部の胸、肩、背中、腕や顔に複数の環状紅斑丘疹を持つことが見られた。患者はブプロピオンをやめ、外用性タクロリムスの開始を支持された。そして幅広いスペクトラムの日焼け止めの適用を推奨された。この治療計画を始めて1ヶ月以内に症状は寛解した。この症状は、ブプロピオン誘導性の亜急性皮膚ループスの特異的な例である。この患者は、特に亜急性皮膚ループスが疑われる場合に、現在の薬を含む完全な病歴の必要性を例示する。

 

印象的な図

Fig1.2, 環状紅斑

 

雑記

良いベーコンが届いたので、久々に朝ご飯を食べた