これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

指紋形成

Kucken, M;Newell, AC(2005.7)[Fingerprint formation]

 

理由

皮膚の数理モデルの被引用数が多い奴

 

概要

指紋(皮膚小稜)は2000年以上前から本人確認として使われてきた。それらは人類学者や生物学者によって科学的にかなり研究されてきた。しかしながら、経験的または実験的知識に基づいているにもかかわらず、指やてのひら、足の裏の皮膚小稜の発達を説明するような広く受け入れた説明はまだ現れていない。この論文では、胎児の表皮の基底細胞層中のバックリング(座屈)不安定性の結果として指紋パターンができることを議論する。良く知られたフォン・カルマン方程式の解析により、バックリングの方向は基底層の最大のストレスの方向に垂直であることが分かった。小稜形成中にしわが基底層の分化成長やてのひらの縮退に抵抗することによって、このストレスが生まれると考えられる。これらの考えは計算機実験によって確かめられた。この実験の結果は観察に非常に調和していた。特に、指紋パターンが形成されるときの指先表面の地理に関連したパターンを示すという良く知られた観察に非常に合っていた。

 

印象的な図

Fig11. Fig1の結果によく似ていて非常におもしろい。10年以上前でここまでできていたのか・・・

 

雑記

人間以外の動物にも指紋があるのは知らなかった、見る機会があれば見てみたい