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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

生物学的なパタン形成を理解する枠組みとしての反応拡散モデル

Kondo, Shigeru;Miura, Takashi(2010.9)[Reaction-Diffusion Model as a Framework for Understanding Biological Pattern Formation]

 

理由

新シリーズ、三浦先生第一弾です

 

概要

チューリング、すなわち反応拡散(RD)モデルは発生中の動物胚の自己制御的なパタン形成を説明するために使われる、よく知られた理論モデルの一つである。その実世界との関係は長らく議論されてきたが、多数の説得力ある例によってその疑いは徐々に軽減されてきた。RDモデルは幅広い空間パターンを再現でき、数理研究によってそれぞれに必要な相互関係の種類が明らかになり、モデルは幅広い形態現象における実験的作業仮説の応用の可能性を与える。この論文では、RDモデルが効果的に協調しているような実験的研究を例に用いて、モデルに馴染みのない実験生物学者にこの理論の核心を伝える。

 

印象的な図

Figure1. 純粋に面白い。国旗を反応拡散で作るの面白そう

Figure2. 反応拡散系の6種類のふるまいや生物で見られる例

 

雑記

科学は宗教だ、と人に言ってもあまり伝わらない。キリストが復活したとか、ブッダが解脱したとかは疑えるのに、血液型性格分類とかヒアルロン酸とかはなぜ疑わないんだろう