CNOT3はIgh再配置とp53 mRNA安定性を制御することで初期B細胞の発生に寄与する
Inoue, T;...;Kurosaki, T.(2015.8, J Exp Med)[CNOT3 contributes to early B cell development by controlling Igh rearrangement and p53 mRNA stability. ]
理由
免疫サマースクール復習
概要
CCR4-NOTデアニラーゼ複合体医はmRNA分解とポリA末端の短縮によって誘導される翻訳抑制において重要な役割を果たす。この複合体のそれぞれの要素の生体外での活性はよく特徴化されてきたが、免疫細胞における生体内の役割はまだ明白ではない。ここでは、この複合体、特にB細胞のCNOT3サブユニットを欠損したマウスが前駆細胞から前B細胞への遷移において発生的阻害があることを示す。CNOT3は免疫グロブリン重鎖(Igh)座位のVH領域において生殖細胞系転写の創生や座位の圧縮、そしてそれに続くIgh遺伝子再配置と腫瘍抑制p53 mRNAの不安定化を制御した。CNOT3の非存在下でこの発生阻害はp53の欠失や前再配置Igh遺伝子導入の誘導によって部分的に補填できた。よって、これらのデータから、CCR4-NOT複合体はIgh再配置とp53 mRNAの不安定化を制御することによって、B細胞の分化を調整することが示された。
雑記
controlは「(支配のもとに)制御する」regulateは「調節する」
regulateが制御に近く、controlは統制に近いニュアンス。