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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ショウジョウバエのセグメントポラリティネットワークにおけるトポロジーと頑健性

Nicholas T Ingolia(2004.6, PLoS Biology)[Topology and Robustness in the Drosophila Segment Polarity Network]

 

理由

"Pattern formation" "Mathematical model"の論文

 

概要

遺伝的相互作用の複雑な階層制度によって、1つの細胞からなるショウジョウバエ卵を14個に区切られた多細胞胚へと変化させる。以前、von Dassowらによって、区切りの極性を定義する遺伝的相互作用の数理モデルが頑健であることが報告された。この系に関する定量的な情報が手に入らないので、パラメーターはランダムに集めた。これらのパラメーターセットは膨大な量あるため、モデルはセグメントポラリティパターンにおいて維持され、整備される。この頑健性は、自身の発現における遺伝子産物のポジティブフィードバックによるものであり、これによってモデルにおける各細胞が、セグメントポラリティにおける異なる細胞タイプに対応する異なる安定発現状態に適応する。ポジティブフィードバックループは、それを記述するパラメーターが特定の不等式を満たすときのみ複数の安定状態を満たす。どのランダムパラメーターセットがこれらの不等性を満たすかを調べることで、セグメントポラリティパターンを形成し、どのパラメーターセットがこのパターンを形成できるかを強く予測するために双安定性が必要であることを示す。元のモデルはパラメーター多様性に対して頑健であったが、遺伝子発現のパターンにおける細胞分裂の観察される効果を再現できなかった。ここで、最近の実験的証拠を組み合わせ、細胞分裂の結果をうまく制限する修正バージョンを示す。この修正モデルのふるまいは、遺伝子発現のポジティブフィードバックにおける双安定性の観点においても理解できる。このネットワークのトポロジー性質がどのように頑健なパタン形成を与えるか、またパラメーターにおける大きな変化がネットワークによって生まれる特定のパターンをどのように変化させられるかを議論する。

 

雑記

PLoS の概要はなんか長いな・・・