これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

電気活性のグルコース誘導型抑制の不均一なα細胞集団モデリング

Francesco Montefuscoa;...;Morten G. Pedersena(2019.10, JOURNAL OF THEORETICAL BIOLOGY)[Heterogeneous alpha-cell population modeling of
glucose-induced inhibition of electrical activity]

 

理由

JOURNAL OF THEORETICAL BIOLOGYで実習に近い論文が出ていたので

 

概要

膵臓α細胞からのグルカゴン放出はグルコースによって制御されているが、その根底にあるメカニズムはほぼ理解されていない。α細胞集団は非常に不均一であることはよく知られているが、インスリン分泌性β細胞に比べるとこの細胞間の違いはほとんど研究されていない。α細胞は電気的に共役されていないので、1つの細胞応答における違いは大きいと予想される。そしてこの違いはグルカゴン放出のグルコース誘導型抑制のメカニズムに関する違いの原因になる可能性がある。最近の実験的結果に基づく現実的な細胞間パラメーター変異があるα細胞の数理モデルを用いて、計算したα細胞が電気生理学的ふるまいにおける驚くべき多様性を示すことが分かった。グルコース量の増加に晒されたα細胞の実験的記録を頑健に再現するために、内在メカニズムと傍分泌シグナルの両方が、電気活性におけるグルコース誘導型変動の原因になると仮定しなければならない。シミュレーションから、α細胞の不均一性によって生じる異なる電気生理的応答の合計が、グルコース抑制型のグルカゴン分泌に関与していること、そしてα細胞集団のふるまいを制御するために複数のメカニズムが働いていることが示された。最終的に、回帰分析を応用して、モデルのα細胞集団において、膜電位が異なるグルコース量でのα細胞における電気的活性に影響することを推測する。このような統計的なモデリングからの結果から、糖尿病におけるα細胞電気的ふるまいの制御の異常調節の根底にある潜在的な妨害が示された。よって、α細胞は既出のデータを反映するように本質的に複雑かつ不均一であるように思われるが、集団レベルでのα細胞の現実的なモデリングからグルカゴン放出のメカニズムに関する概念が得られる

 

雑記

土日にしっかり休むために平日倍働くことをやっている、しんどい