これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

居住地が乱されたときの草本植物の戦略

Peter Schippers;...;Roderick Hunt(2001.11, Nordic Society Oikos)[Herbaceous Plant Strategies in Disturbed Habitats]

 

理由

ラボセミナーで出てきて面白かったので

 

概要

体系的な理論評価は、成体の寿命と種子の寿命、そして種子量の3つの重要な植物の生活史形質から成る。種子量とは分散量と種子の成長力で表されるものとして解釈される。このモデル研究によって環境の混乱に関するこれら3つの特徴の役割を調べた。シミュレーションの参照システムとして西ヨーロッパ北部とアメリカ東部に広がっている典型的な草原を選んだ。8つの植物戦略は、3種のそれぞれで2つの選択があり、8つの可能な方法全ての組み合わせを考慮した。単一の空間的に明白なモデルを作成し、異なるレベルの環境変動でのこれら8つの特徴の組み合わせで個体間の競争をシミュレーションした。その結果は、Sheffield領域(UK)から得た巨大なデータベースにおける同様の特徴の組み合わせを持つ種の変化の勾配に応じた実際の現象と比較した。このことから、種子が小さいときのみ、変化のレベルが上がると、非休眠多年草、休眠多年草、非休眠一年草、休眠一年草はそれぞれ優位になることから、これらの特定の戦略の相対変異は変動は関連とすることが示された。モデルからの新たな予測は、幅広い変動の範囲において休眠種子と非休眠種子の戦略は安定に共存することである。種子の競争力が種子の重量に比例するとき、大きい種子をもつ植物の戦略は小さい種子の植物より劣っていた。種子の濃度が低いときもしくは発生確率が低いときにこの違いは高くなることから、大きい種子の植物は休眠をもつことに利点がないと言える。最後に、結果から、休眠は変動の複製の方法として分散するのに有利である。

 

雑記

結局多年草一年草の戦略を比較するグラフが無くて残念