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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

モジュールに基づいた複雑性形成:羽毛と毛における周期パターニング

Cheng‐Ming Chuong;...; Randall Widelitz(2012.5, WIREs developmental biology)[Module‐based complexity formation: periodic patterning in feathers and hairs]

 

理由

鳥の羽について気になったので

 

概要

パターンは、均質性から生じるオーダーで表現する。外皮における複雑なパターンは、生命の寿命を通じてそれらの可視性のために印象的である。毛や羽嚢(モジュール)の集合によって局所的な多様性と周期的な再生を含む複雑性が生まれ、生命における新しい皮膚付属器を与えるため、周期パターニングは効果的なデザインである。空間パターンには、特定の数、サイズ、体積における羽毛と毛の配列が含まれている。ここでは、等価な前駆細胞が遺伝的情報、物理-化学規則そして発生タイミングに基づいて周期的に配列したモジュールをどのように生み出せるかを探索した。再構成実験によって、Turing反応拡散に関与している促進/抑制物質によって制限された競合的平衡が提案される。時間パターンは各モジュール(微小環境制御)内の幹細胞活性の振動の結果であり、羽毛と羽嚢の周期中の成長(成長期)と休息(休止期)を反映している。促進物質のモジュールの刺激によって再生的な毛の波が広がり始め、一方で各モジュールの外側(マクロ環境)全体の抑制因子がこれを阻害する。異なる波パターンはセルオートマトンの原理によってシミュレーションされる。ホルモンの状態と磁気的な変動によって付属器の表現型が調節され、同じ前駆体から生まれる複数の外胚葉器官表現型を持つ”器官変形"を起こす。クジャクの見事な羽パターンを例に、いくつかの羊膜類の外皮器官において、このモジュールに基づいた複雑性を用いて新しい進化ステップを議論する。次に、組織工学におけるパターニングの既知の知見の応用を探索する。創傷のあと新しい羽嚢が生成されうる。毛と羽毛は解離した前駆細胞の自己組織化を通じて再構成されうる。

 

印象的な図

Figure3. 羽毛原基の周期形成中の分子細胞的事象

 

雑記

なんだか心に落ち着きがない