これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

差分移動の進化を説明する仮説が存在する、一夫一妻の岸辺の鳥の問題の移動パターン

LinusHedh; AndersHedenström(2020.2, Journal of Theoretical Biology)[The migration pattern of a monogamous shorebird challenges existing hypotheses explaining the evolution of differential migration]

 

理由

JTBの新着論文で面白そうだったので

 

概要

性別によって差のある移動、すなわち片方の性別が他方よりも多く移動することは、多くの鳥類種で見られる。しかしながら、このパターンがどのように進化するかはほとんど分かっていない。本研究の目的は、スウェーデンの南東で育った ハジロコチドリCharadrius hiaticulaにおける差分移動の拡張を調査し、差分移動の進化に関する3つの大きな仮説(社会優位性、身体サイズ、到着時間仮説)を検証する。ジオロケーターは時空間データを得るために用いられ、形態計測は研究された集団から集めた。メスに比べて800km多く移動するオスはわずかに多く、性別間で春が来るまでにおいて統計的な差がなかった。他の研究と異なり、提案された仮説はどれも観察されたパターンを説明出来なかった。両方の性別は産卵の1.5か月前に到着するが、オスは到着する前になわばり行動を始めるということが新しく発見された。これらの観察に基づいて、オスはより多くのエネルギーを要求し、餌の時期の前に多くの困難にあたると提案する。したがって、これらの要求の多くの部分をカバーする冬季の場所で蓄積する残留エネルギーを蓄積する餌場に到着するという仮説を考えた。この仮説に基づいて、オスによる長い移動を説明する単純なモデルを示す。このモデルは、場所特異的なエネルギー率と超過移動距離とその移動中の捕食リスクのコストのトレードオフの条件付きである。この枠組みは、差分移動の他のケースに応用可能であり、特に長い産卵前期間を示す種の典型例において応用できる。

 

雑記

進化ってなんなんだろう、変化と何が違うんだろうってずっと考えてる