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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

リン酸化プロテオームとメタボロームデータからインスリンシグナルの流れを再構成する

Katsuyuki Yugi;...;Shinya Kuroda(2014.8, Cell reports)[Reconstruction of Insulin Signal Flow from Phosphoproteome and Metabolome Data] 

 

理由

実験医学数理モデル特集の第4章6. 「リン酸化プロテオミクスに基づく数理ネットワーク解析」の参考文献2

 

概要

細胞の恒常性は、タンパク質のリン酸化や代謝物を含む複数の分子ネットワークを介するシグナルによって制御される。しかしながら、シグナルがネットワークを介していつどこで流れ、恒常性を制御するかは調べられていない。ここでは、複数のデータベースを用いて時系列リン酸化プロテオームとメタボロームデータからシグナルの流れを再構成する方法を開発し、これを代謝恒常性にとって重要なホルモンであるインスリン活性に適用した。インスリンシグナルは、13のタンパク質キナーゼと26リン酸化代謝酵素と35のアロステリックエフェクターが関与するシグナル伝達経路を介するネットワークを通じて流れ、44の代謝物を定量的に変化させた。ネットワークの解析によって、インスリンは肝臓タイプのホスホフルクトキナーゼ1のリン酸化と活性化を誘導し、解糖における重要な反応を制御する。したがって、リン酸化プロテオームと代謝物データを用いてネットワークを介するシグナルの流れを再構成する応用可能な方法を示した。

 

雑記

同居する母が、健康番組を見ては「○○は免疫力をアップさせるから今晩は○○料理よ」と言う度、「免疫力はどういう数値で、どういう実験をして、どういう結果が出たからその結論を出したのか」と苛立ちを覚えるが、余計なことを言って飯抜きになる方が辛いのでモヤモヤしたまま黙って居る