これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

3次元と2次元の画像データに基づく腹足類の貝殻における巻き方のパターンの定量的かつ幾何的な解析

Koji Noshita(2014.12, Journal of Theoretical Biology)[Quantification and geometric analysis of coiling patterns in gastropod shells based on 3D and 2D image data]

 

理由

数理生物学会で見て面白かったので

 

概要

腹足類の貝殻の形態は、生態や進化における解析で注目されてきた。分子生物学における最近の進歩によって、発生生物学的に重要な問題が出現した。成長管モデルは、軟体動物の貝殻の多様な巻き方パターンを説明する理論的な形態モデルであり、局所的な組織成長と全体的な貝殻の形態を関連づけるのに有効な理論道具である。しかしながら、成長管モデルは、形態データからモデルのパラメーターを推定するのが難しいため、経験的な研究ではあまり受け入れられていない。この論文では、(1)3次元計算されたトモグラフィーデータがある場合と(2)写真のような2次元画像データがある場合でパラメーターを推定する方法を開発することでこの問題を解決する。3次元CTデータがある場合、成長管モデルの解析解をデータに合わせることでパラメーターを推定できる。2次元画像データのみがある場合は、最初にRaupのモデルを2次元画像データに合わせ、次に、Raupモデルのパラメーターを成長管モデルのパラメーターに変換する。これらの方法の有効性を説明するために、モデルの計算機シミュレーションによって生成されたデータにこの方法を適用した。貝殻が巻かずに成長する場合を除いて、両方がうまく働いた。さらに、モデルを実際の陸上の貝の3次元CTデータと2次元画像データにこのモデルを応用して、この方法の効果を示す。結論として、この論文で提案した方法は、観察データから巻き方のパターンを再構成できる。

 

印象的な図

Fig1. 腹足類の貝殻の形態のモデル

 

雑記

ずっと引きこもって研究してたから、人と会話するのが苦手になってきている。。。