これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

血清バイオマーカーに基づく上皮性卵巣ガンにおける術前診断予測と予後予測のための人工知能の応用

Eiryo Kawakami;...;Aikou Okamoto(2019.5, CLINICAL CANCER RESEARCH)[Application of Artificial Intelligence for Preoperative Diagnostic and Prognostic Prediction in Epithelial Ovarian Cancer Based on Blood Biomarkers]

 

理由

数理生物で聞いて面白かったので

 

概要

目的:複数のバイオマーカーに基づく機械学習法を用いて臨床段階、ヒストタイプ、残存腫瘍量、そして予後のための卵巣ガン特異的な予測の枠組みを作成することを目指す。

 

実験デザイン:全体として、334人の上皮卵巣ガン(EOC)の患者と101人の良性卵巣腫瘍の患者をランダムに"訓練”群と"試験"群に登録した。勾配ブースティング(GVM)、サポートベクターマシーン、ランダムフォレスト(RF)、条件つきRF、ナイーブベイズニューラルネットワークそして回帰分析を含む7つの大きな機械学習っ分類法を用いて、術前の末梢血検査と年齢から共通して得られる32のパラメーターから診断と予後の情報を引き出す。

結果:機械学習の技術はEOCに関連する複数の臨床パラメーターの予測において、従来の回帰的な解析より優れていた。GBM,RF,CRFのような弱い決定木を組み合わせる方法によって、EOC予測の最も良い結果が得られた。良性卵巣腫瘍からRFを用いてEOCを分離するROC曲線(AUC)下の最も高い正確性と領域の値は、それぞれ92.4%と0.968であった。EOCの高い値の血清や粘液ガンは、RFによって術前に予測される。序数のRF分類は他から完全に分離することが出来る。教師なし分類解析によって、有意に生存が悪い初期のEOC患者のサブグループが発見された。

結論:機械学習系によって初期の介入前にEOC患者の重要な診断と予後の予測を与えることができ、予測アルゴリズムの利用によって患者の術前の層別化を通じて個人治療選択が促進される可能性がある。

 

雑記

哀しいことがあっても努めて平静を保つようにしていたら、楽しいことがあっても心に残らなくなってきたような気がする