これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

反対の酵素のフィードバック制御が頑健かつ全か無かの双安定の反応を生み出す。

James E.FerrellJr.(2008.3, Current Biology)[Feedback regulation of opposing enzymes generates robust, all-or-none bistable responses]

 

理由

Slackで流れてきたんだっけ

 

概要

正のフィードバックループと二重の負のフィードバックループが双安定性を生み出すことができ、これによりシグナルネットワークが継続的な段階のある入力を離散的な出力に変換することができる。特に良く知られた双安定系の一つは、分裂制御因子CDK1とその抑制因子Wee1とその活性因子Cdc25で構成される。この系は分裂のきっかけとして機能し、CDK1がオフの安定な間期状態とCDK1がオンのM期状態とを切り替える。CDK1-Cdc25-Wee1系の驚くべき点の一つは、その2つのフィードバックループの対称性である(Figure 1)。CDK1は、タンパク質のアミノ末端の制御領域における複数の場所でCdc25をリン酸化し、Cdc25活性に貢献する。CDK1はアミノ末端における複数の場所でWee1をリン酸化し、タンパク質を不活化する。活性Wee1はTyr15でCDK1をリン酸化することでこてを不活化する。活性Cdc25は同じ場所を脱リン酸化し、不活化を解除する。原則として、片方のループだけでCDK1-Cdc25-Wee1系で見られる双安定な応答を作ることができるが、進化を通じて両方のループが常に存在する。反対の役割をもつ酵素の口語のフィードバック制御という基本設計は、同様に他の制御スイッチでも見られる。先行研究によって、連鎖しているループが異なる時間スケールで作動しているとき、系はすばやく応答しノイズ耐性のある状態に閉じこもることが出来るようになる。しかしながら、CDK1-Cdc25-Wee1系の場合、二つのループのタイムスケールはほぼ同じである。ここでは、2つのタイムスケールが同じ時であっても、左右が逆の2つのループ系は1つのループ系より重要な利点、すなわち対称的な設計が双安定な応答をわずかに簡単に生み出せるという利点があることを示す。

 

 

 

雑記

CDK1-Cdc25-Wee1、授業でめっちゃ覚えさせられたなー