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中毒性表皮壊死症、スティーヴンス・ジョンソン病そして多形紅斑の症例の臨床分類

S Bastuji-Garin;..;L Naldi, J C Roujeau(1993.1, Arch Dermatol. )[Clinical classification of cases of toxic epidermal necrolysis, Stevens-Johnson syndrome, and erythema multiforme]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

背景と設計:重症多形滲出性紅斑 、スティーヴンス・ジョンソンそして中毒性表皮壊死症の要因に関する前向き症例対照研究を行うため、症例を分類するための基準を決定し、この分類によって症例を確実に診断できるように、データ収集を標準化した。患者の病歴と写真の総説に基づいて、専門家グループから、多形紅斑様の皮疹パターン(典型的な標的型・盛り上がったもしくは平坦な非定型な標的型・そして紫斑病)と表皮剥離の程度に基づいた分類が提案された。写真と略図を含むこの分類を説明する図を開発した。この図による4人の医師以外の28例の評価と、この図を用いない5人の医師による同じ症例の評価を比較し、疾病分類法によって症例を分類するこの図の有効性を決定する。

結果:5つのカテゴリーにおける以下の一致した分類が提案された。多形滲出性紅斑は、表皮剥離が体表面積の10%以下で、局所的な”典型的な標的形"もしくは”盛り上がった非定型標的型”を示す。スティーヴンス・ジョンソン病は、表皮剥離が体表面積の10%以下で、広範囲の紅斑性もしくは紫斑性の斑もしくは平坦な非定型標的形を示す。重複型の、スティーヴンス・ジョンソン病-中毒性表皮壊死症は、表皮剥離が体表面積の10%から30%で、広範囲の紫斑もしくは平坦な非定型標的形を示す。斑点のある中毒性表皮壊死症は、表皮剥離が体表面積の30%以上で、広範囲の紫斑もしくは平坦な非定型標的形を示す。斑点のない中毒性表皮壊死症は、表皮剥離が体表面積の10%以上で、大きな上皮シートがあり、紫斑や標的形は示さない。この図を用いて、医師以外の人々は、専門家とすばらしく一致した。

結論

本研究から、図解アトラスは、 薬剤や感染症に起因する急性重症水疱症の診断を標準化するのに有効であることが示唆された。今回提案された5つのカテゴリーが、それぞれ異なる病因となるかどうかは、さらなる疫学的、実験的調査が必要である。

 

印象的な図

Fig1. 典型的な標的形

 

雑記

今日のお昼は何食べようかな