これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

つるばら"Red Queen"の茎のトゲの空間パタンの発見とパタンの数理モデル

Kazuaki Amikura;...;Miho S. Kitazawa (2021.7, Scientific Reports)[Discovery of spatial pattern of prickles on stem of Rosa hybrida ‘Red Queen’ and mathematical model of the pattern]

 

理由

昔bioRxiv版を論文紹介したやつが査読を通ったようなので

 

概要

多くの生物の発生パターンは、因子の拡散によって調節されている。ここでは、抑制因子の拡散によって調節されるような植物の茎での新しいパターンを報告する。バラの茎のトゲはランダムに分布しているように見えるが、つるばら"Red Queen"の茎でのトゲの空間パターンを発見した。トゲは最初に葉原基を繋ぐ空間葉序から90°から135°の角度で現れる。空間パターンの出現を説明し、バラの茎上のトゲの密度分布を再現する単純な数理モデルを提案した。このモデルが、他のモデルパラメーターを用いて他の植物種の茎で観察されるトゲパターンを再現できることを確認した。これらの結果から、異なる植物種の茎の空間パターンは同じシステムで調整されることが示された。ヒトのバラ栽培は長い歴史がある。しかし、トゲの発生はまだ不明であり、これは数理モデルを用いたトゲの空間パターンの最初の報告である。他の植物種の空間パターン、ゲノムそして代謝系を複合的に解析することで、トゲの発生に関する新しい概念を導く可能性がある。

 

雑記

前読んだ時よりえらくこざっぱりしてるぅー