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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

自然に不死化した異数性ヒト角化細胞系列における通常の角化

Petra Boukamp;...;Norbert E. Fusenig(1988.3, The Journal of Cell Biology)[Normal Keratinization in a Spontaneously Immortalized Aneuploid Human Keratinocyte Cell Line]

 

理由

皮膚の実験系の勉強

 

概要

マウス表皮細胞に対して、ヒトの皮膚角化細胞は生体外での形質転換により耐性がある。SV40によって不死化は達成されたが、分化が変化した細胞系になってしまった。ここでは、成体皮膚由来の自然に形質転換したヒト表皮細胞系列を構築した。これは、完全な表皮分化能を維持していた。このHaCaT細胞系列は明らかに不死であり、生体外で形質転換表現型を持つが、非腫瘍原性のままであった。その変化と無限の成長能力にも関わらず、HaCaT細胞は通常の角化細胞同様に、ヌードマウスに移植すると、昔に構築されて分化した表皮組織を刷新する。分化特異的なケラチン(Nos. 1 and 10)とその他のマーカー(involucrinとfilaggrin)が発現し、正常に局在していた。よってHaCaTは、通常の分化を示し、ヒト細胞において角化制御を研究するための有望な道具を与える、成体ヒト皮膚由来の最初の永続的な表皮細胞系列である。核型分析によって、この系列はモノクローナルな起源を示す唯一の安定なマーカー染色体をもつ異数性であることが分かった。起源の組織をもつHaCaT系列の同定は、超可変ミニサテライトを用いてDNA指紋法で証明された。これは、DNA指紋法が長期的な培養、形質転換、そして複数の染色体変化に影響されないことを初めて示す。それにより、ヒト細胞系列の明確な同定の可能性が与えられる。HaCaT細胞系列の特徴化により、ヒト成体角化細胞の自然な形質転換が生体外で起こる可能性があることが明らかに示された。これは一連の染色体変化に関連するが、分化における主な欠損と明らかに結びつくものではない。

 

雑記

ラボで毎週進捗報告あるのしんどいな