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マクロファージにおける炎症性と抗炎症性シグナリングの数理モデリング

Maiti S;...;Jayaraman A.(2014.12, Processes)[Mathematical Modeling of Pro- and Anti-Inflammatory Signaling in Macrophages]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

炎症とは、たいてい傷害や感染がきっかけである有益なメカニズムであり、体に恒常性を取り戻すうように設計されている。しかしながら、制御されない、もしくは持続的な炎症は有害になる可能性があり、炎症性腸疾患や喘息などの重度の疾患の疫学に関与することが示されてきた。よって、効果的な抗炎症性シグナリングは体の恒常性の維持に重要である。しかしながら、炎症性と抗炎症性シグナリングは十分に理解されていない。本研究では数理モデルを構築して、マクロファージにおける統合的な炎症性と抗炎症性シグナリングを記述する。モデルには、バクテリア感染を模した継続的なリポポリサッカライド(LPS)刺激下で、転写因子である核因子κB(NF-κB)の活性化に応じて新しく合成される炎症性サイトカイン(腫瘍壊死因子α; TNF-α)と抗炎症性サイトカイン(インターロイキン-10; IL-10)のフィードバック効果を組み込んだ。このモデルにおいて、IL-10は自身の産生を促進(ポジティブフィードバック)し、NF-κBを介してTNF-αの産生を下方制御する(ネガティブフィードバック)。さらに、TNF-αはNF-κBを介して自身の産生を促進する(ポジティブフィードバック)。8つのモデルパラメーターを感受性解析やクラスタリング技術に関与する推定に選んだ。LPSに曝露させたRAW 264.7マクロファージにおいてリン酸化NF-κBと新しく合成されたTNF-αとIL-10を測定することで、数理モデルの予測を実証した。この統合モデルは炎症性と抗炎症性シグナリング間の相互作用のモデリングに向けた最初の一歩を表す。

 

印象的な図

Figure 1. マクロファージにおいてLPS刺激下でのNF-κBシグナル伝達経路の図

 

雑記

読み直したおかげで、引用ミスと不足に気づけた