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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

回転する上皮細胞は本質的なキラリティを示す

Yamanaka, Hiroaki; (2015.1)[Rotating pigment cells exhibit an intrinsic chirality]

 

理由

近藤先生シリーズ12

 

概要

多細胞生物では、形やサイズや機能などの細胞特性が形態形成や生理機能に重要である。最近、細胞のキラリティ(鏡像異性)が細胞特性として注目されている、なぜならキラリティは動物の体の非対称性を生み出せるからである。最近の生体外の研究で、特定の環境で培養すると、細胞の移動と細胞の自発的な再配置が左右非対称に起こることが発見された。しかしながら、本来備わっているキラリティの分子メカニズムを決定するのは困難である、なぜなら左右非対称性が見られる期間はわずかであり、細胞によって安定な方向性が明白だからである。ここでは、ゼブラフィッシュの黒色素胞が特別な設定のない分離条件下で、反時計回りの一方向に回転することで明白な細胞のキラリティを示すことを報告する。細胞の回転の方向は細胞外マトリックスの影響を受けなかったため、キラリティは黒色素胞に本来備わっているものである。さらに、細胞の回転はアクチン細胞骨格の時計回りの移動の反作用としいて生じるものであることを見つけた。これによって、時計回りの方向性におけるアクチン細胞骨格を導くメカニズムは決定する細胞キラリティに重要であることがわかる。

 

印象的な図

Fig1-C 黒色素胞が反時計回りに回転している様子

 

雑記

早起き生活二日目。ゴミ出しがないと早起きできないし、先週までに比べれば早く寝ているんだが・・・。