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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アラスカクック湾におけるゴマフアザラシの移動場所の空間モデル

R. A. Montgomery;...;P. L. Boveng(2007.7, MARINE ECOLOGY PROGRESS SERIES)[Spatial modeling of haul-out site use by harbor seals in Cook Inlet, Alaska]

 

理由

"Biological wave"の論文のうち被引用数が1位のもの

 

概要

ゴマフアザラシPhoca vitulinaは子を産み、育て、休み、水生生物を捕食し、換羽するために地上に移動する。それゆえ、移動場所の選択は生存と繁殖の基本である。アラスカのゴマフアザラシの空中調査を行い、移動場所の多様な環境特徴のアザラシの選択を調査した。4月、6月、8月、10月から8回の調査を行い、移動場所の利用が季節ごとにどのように変化するかの解明に取り組んだ。GISデータベースには、この調査範囲の移動生息地が記述されており、これは水深測量や海底タイプ、人為的攪乱の原因との近さ、餌の手に入りやすさ、生物学的な波への曝露、下地のタイプなどの別々のデータによって作られた。アザラシの大量かつ数種の環境的特徴は時間的に異なるので、それぞれ調査月に特異的な状況を説明するために4つの異なるモデルを作成した。空間回帰分析はデータを空間的に自己相関させ、移動場所と関連するアザラシの大量の環境変数間の関係を同定するために使われる。ゴマフアザラシは、人為的攪乱が高い領域を避け、餌が得やすい場所へ移動することがわかった。アザラシは深水に近く、岩の基質の移動場所も選択した。

 

雑記

ホイッスラー曰く、「音楽が音の詩であるように、絵画は色や形の詩であり、主題は音や色彩のハーモニーと何の関係もない」らしい。これを研究や趣味にあてはめて思うと、なかなか興味深い