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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

心筋細胞におけるフィードバック制御誘導性のパタン形成:数理モデル研究

Gaeta, Stephen A.;...;Christini, David J.(2010.10, JOURNAL OF THEORETICAL BIOLOGY)[Feedback-control induced pattern formation in cardiac myocytes: A mathematical modeling study]

 

理由

生物の”波"について知りたくなったので

 

概要

心臓の不整脈は、危険な心拍の乱れであり、急速な刺激によって個々の心筋の活動電位持続時間(APD)とカルシウム(Ca)が一過的に増幅することで心拍間隔の変化が誘発される。最近、”細胞内交互脈"という個々の心筋内の近接領域のCa遷移が観察された。以前の理論研究から、細胞内交互脈は安定的なペース間の、チューリングタイプの対称性の破れの不安定性の結果起こるだろうと示唆された。しかし、これは心筋のサブセットにおいて単に予想されただけであり、直接実験的に確かめられてはいない。しかしながら、最近の実験研究から、単純なフィードバック制御アルゴリズムがあるペース間に、残っている心筋サブセット内で細胞内交互脈が動的に誘発されることが示された。ここでは、交互脈の制御ペースがAPDやCa遷移間の効果的なカップリングを変化させ、これは細胞内交互脈が正のCa→Vm共役のある細胞におけるチューリング不安定性によって起こることを示す。細胞内交互脈形成の提案されたメカニズムの理解を進めるのに加えて、この研究は、拡散するモルフォゲンが明確にわかっている生物学的なチューリング不安定性の印象的な例としての細胞内交互脈を解明する

 

Discussion

・細胞内交互脈について報告事例と未知の内容のまとめ、先行研究の問題点と仮説を示す

・論文で扱う問題の確認とここで示したことを復習

・2つの対立仮説を示す

・実験で示したことと仮説の検証

・生体内と生体外の違いに言及し、何を示せば検証できるか

・今回注目した現象が実験ツールに使えること

・今回注目した現象がチューリング不安定性の例であること、生物系のパタン形成研究を進めるのに有効であること

 

雑記

論文書いてるとDiscussionに何を書いていいか分からなくなってきたので、他の論文のDiscussionをざっくりまとめてみました