これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

6. 作っては壊す生成と消滅の循環構造

西浦廉政(2003.2, 岩波書店)[自己複製と自己崩壊のパターンダイナミクス]

 

理由

理論の勉強

 

概要

自己複製過程と自己崩壊過程をうまく組み合わせる。回帰性とカオスの代表例として間欠性とシルニコフ分岐を述べる

6.1 回帰性とカオス

間欠性

1次元写像

極限点分岐の後、2つの平衡点が消滅し、軌道は長い時間そのあたりにとどまるが(極限点の余韻)、離脱し、別の軌道に移り、その後ふたたび戻ってくる。

非常に長い間元の平衡点付近に滞在するが、突然大きく逸脱するので、間欠性と呼ばれる。この動きは周期的ではなくカオス的ではある。

シルニコフ分岐

レスラーモデルの平衡点での線形化固有値は正の実固有値と2つの安定複素固有値である。あるパラメーターでは不安定多様体と安定多様体の横断的交わりが生じ、カオス的挙動を示す。

6.2 時空カオス

グレイ-スコットモデルの時空カオスのサイクル

1. 一様状態に有限サイズの局在摂動を加えることにより、自己複製過程を経て周期構造を作る

2. しばらく周期構造にとどまる

3. 周期構造から定数状態への崩壊

4. 定数状態の不安定化と一様状態への非一様な回帰

 

「時空カオスの軌道はどの空間パターンを経ているのか?」→ヘテロクリニックサイクルを種として少しパラメーターをずらすと時空カオスが得られる

 

雑記

平沢進聞きながらカオス理論の勉強するの楽しいな