これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

癌の成長と進化と侵略のモデリング:実測とモデルの橋渡し

A.R.A. Anderson;...;V. Quaranta(2007, Math. Model. Nat. Phenom)[Modelling of Cancer Growth, Evolution and Invasion: Bridging Scales and Models]

 

理由

Volpertにのってたやつ

 

概要

癌は異なる長さや時間スケールで生じる事象が混ざり合った複雑な現象であるため、癌の特定の問題を適切に解決するためには、マルチスケールモデルが必要である。この論文では、3つの異なるマルチスケールの個々の細胞に基づくモデルを示す。それぞれは各空間スケールから生じる癌関連の問題によって駆動されるものである。その空間スケールとは、細胞外、細胞、そして細胞内であり、これらは互いのレベルの関連する情報を組み合わせている。これらのハイブリッドモデルで、上皮腫瘍の開始と成長を引き起こし、異なる酸素濃度における腫瘍成長が生じる細胞の表現型/遺伝型の進化を引き起こす腫瘍侵略や細胞間の連携、そして競争における微小環境の影響を調べる。加えて、これらのモデルはどのように連携しているか、そして癌に関連する生物学的スケールの橋渡しにどのように使われるかも議論する。

 

印象的な図

Fig6. 異なる酸素濃度に対する癌のパターンの違いのシミュレーション結果

 

雑記

オゾン層が破壊され今後日照量が増加するとしたら、皮膚のメラニン量が多い方が皮膚癌になりにくいため"種"としての適応度が高いのではないか?そしたら今わざわざ「声をあげ」なくてもメラニン少ない種はそのうち滅びゆくから焦らずとも穏やかに200年くらい様子を見てみてはどうか