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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

レゾルビンとプロテクチン:炎症の収束を仲介する

Payal Kohli and Bruce D Levy(2009.10, Br J Pharmacol.)[Resolvins and protectins: mediating solutions to inflammation]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

歴史的に、炎症の解消はロイコトリエンやプロスタグランジンのような脂質メディエーターを含む炎症性シグナルの撤退の結果生じる受動的な過程として考えられてきた。よって、多くの抗炎症性薬剤は、炎症の開始時に働く初期メディエーター経路を標的としてきた。最近になってようやく、炎症の収束は異なるセットの化学因子を伴う動的な過程であることが確立されてきた。いくつかの臨床研究や疫学研究から、多様な炎症性疾患への多価不飽和脂肪酸(PUFAs)の薬効が明らかになったが、これらの薬効の機構的な説明はまだない。レゾルビンとプロテクチンは最近同定された分子であり、ω-3PUFA前駆体から生成され、モデル系において炎症の時間的な収束を指揮する。収束因子の制御不能は長期の炎症の疾患と関連するので、自然に生じる収束因子を薬理学的に模倣して設計することで、薬剤設計の興味深く新しい標的が提供される。この総説では、これらの新しい脂質メディエーターの発見と合成、それらの受容体と作用機序を記述する。さらに、病的な状態におけるレゾルビンとプロテクチンの役割を解明した最新の研究を纏める。

 

雑記

久しぶりにベンゼン環たくさん見た