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多形紅斑とスティーブンジョンソン症候群における臨床病理的相関

Côté B;...;Roujeau JC.(1995.11, Arch Dermatol.)[Clinicopathologic correlation in erythema multiforme and Stevens-Johnson syndrome.]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

背景と設定:重度の多形紅斑(EM)のスペクトラムは実際に2つの異なる疾患で構成されるという最近の仮説を確かめるため、特に病理組織特徴の観点において、そのような38症例の後ろ向き研究を行った。写真と最近の提案に基づいて、発疹が四肢や顔に存在して、定型もしくは盛り上がった非定型の標的型皮疹で構成されるときに、症例をEMメジャーと分類した。また、発疹が広く分布するか、胸に分布する平面な非定型の標的型皮疹で構成されるときに、症例をスティーブンジョンソン症候群と分類した。症例は原因因子も評価した。それぞれの症例について生検組織も取得した。いくつかの組織パラメーターは、臨床データなしで解析し、臨床パターンと相関した。これらのパラメーターはまず総合評価で、次に詳細な評価で調べた。

結果:総合評価から2つの異なる組織パターンが明らかになった。(1)主に基底層に影響する苔癬様細胞浸潤や表皮壊死症が特徴の、主に炎症性のパターン(2)主な表皮壊死と最小の炎症性浸潤が見られる、主に壊死性のパターン。前者のパターンはEMメジャーと関連し、後者はスティーブンジョンソン症候群や薬剤原因と関連した。詳細な評価から、EMメジャーでは、表皮の壊死はより少なく、真皮の炎症がより多く、エキソサイトーシスがより多いことが示された。逆に、スティーブンジョンソン症候群では、表皮の壊死はより多く、真皮の炎症がより少なく、エキソサイトーシスがより少なかった。この違いは、炎症とエキソサイトーシスにおいて有意であった。

結論:本研究から、重度のEMのスペクトラムにおける2つの異なる症状は、病理組織変化の異なるパターンと相関することが示唆された。これらの実態を確実に特徴化するために、今後の前向き複数センターの研究を行うべきである。

 

印象的な図

Figure 1. 多形紅斑メジャーの症例における指の3つの多環パターンを持つ典型的な標的型皮疹

 

雑記

好きだったドラマーがしんだ。